担当:村木まゆ
流産や死産をした方の中には、赤ちゃんが標準の新生児よりも小さかった方も多いのではないでしょうか。週数が浅いほど、その傾向にあると思います。
小さい赤ちゃんを見て、みなさんはどのように感じるでしょうか?
「もっと大きく産んであげたかった」
「見るのが辛い」
もちろんそう思う方もいると思います。
ただ、私は赤ちゃんの姿を見て、「なんて愛おしい存在だろう」と感じます。
私はここでライターをしているので、小さい赤ちゃんのお写真を拝見する機会が時々あります。
そしてお写真を拝見するたびに、赤ちゃんに愛おしさを感じてしまいます。
こんなに小さくても、目や鼻、口があって、指先まで、ちゃんと人なのです。
赤ちゃんはおなかの中にいる間、ママから栄養をもらっています。でも、どうやって卵から人へ成長していくのかは、誰に教えられるでもなく、自分の力で成長しているのです。
とても神秘的なことだと思いませんか?
ですから私は、生まれてきた赤ちゃんのお写真を拝見すると「がんばってここまで成長してきたんだね、とってもえらいね」と愛おしさが込み上げ、目頭が熱くなります。
どこかに病気を抱えていたとしても、「それを抱えながらもあなたはここまでがんばって大きくなったんだね」と赤ちゃんを抱きしめたくなります。
一方で初期の流産だと、赤ちゃんを見る間も無く妊娠が終わってしまうこともあります。
私も10週で稽留流産を経験しています。最後のエコー写真はクリオネのような形の赤ちゃんが写っています。
まんまるの卵から、たった数週間で顔や手がわかるようになるまで成長するなんて、赤ちゃんって本当にすごいし、頑張り屋さんだなぁと改めて胸が熱くなりました。
産声をあげることができなかった小さな赤ちゃんたち。
でも赤ちゃんたちは、自分の力の限りがんばっていたはず。
私は今日も小さな命のがんばりを感じて、生きています。
SORATOMO編集部
赤ちゃんとのお別れの「その時」から「これから、ずっと」共に生きるをテーマにしたWEBメディア「SORATOMO」を運営する編集部。流産・死産・新生児死・乳児死などで赤ちゃんとお別れをしたママと周囲の方へ向けた、生きていくヒントとなる情報をお届けします。