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お空の赤ちゃんの名前の由来

赤ちゃんとのお別れを経験した皆さまを対象に「お空の赤ちゃんの名前の由来」のアンケートを実施しました。

このコラムでは「お空の赤ちゃんの名前と由来」「名前を付けたことでの気持ちの変化」について紹介していきます。

お別れした赤ちゃん。戸籍には残らなくても、その生涯は短くても、ご家族にとって大切な大切な我が子です。おなかの中に宿ったと知った日、つわりで辛かった時期、性別が分かった瞬間、もうすぐ我が子に会える期待と不安が入り混じった日…。赤ちゃんはご家族と共に過ごし、ママのおなかの中でしっかりと生きていました。このコラムでは、「愛する我が子に名前をプレゼントしてあげたい」そんなご家族の想いが垣間見ることができるのではないでしょうか。

ご協力いただいたアンケート

「お空の赤ちゃんの名前の由来についてのアンケート」
回答募集期間:2024年6月1日~30日
回答数   :40件

アンケートにご回答いただいた皆さま、ご協力ありがとうございました。

お空の赤ちゃんの名前と由来

※回答してくださった皆さまの声をありのままに紹介しています。
※お名前(敬称略)・性別・週数・由来の順で紹介しています。
※アンケートの回答にふりがなが記載されていたもののみ、お名前の後に()で記載しています。

結翠(ゆうすい)(女の子・17週)

戒名のような響きにしたいと思っていたのでぴったりだった。

「結」→家族の絆を結んでくれた、ひとつの命の終わり
「翠」→新緑のきれいな季節だったから

後にメスのカワセミという意味があることを知った。

大輝(男の子・19週)

短い間だったけれど、とても強くて可愛くて、大きく輝いていたから。

優生(女の子・17週)

元々はパパの名前の漢字をとって別の漢字でした。しかし出産の際、ママをあまり苦しませずに生まれてきてくれた優しい子だったため、漢字のみ変更しました。

美寿(みすず)(女の子・32週)

母親の私とお姉ちゃん達みんなに「美」が付くので揃えて。「寿」は“永く、久しく”という意味があるので、早くのお別れになってしまったけれど、ずっとご縁が続いてほしいという気持ちを込めて旦那が付けてくれました。生きてくれている双子の片割れの子も「美」と「永く」という意味のある名前にして関連付けています。

芽生(めい)(女の子・34週)

おなかにやってきてくれて芽生えた生命。芽生えて生きてきた生命。

望夢(のぞむ)(男の子・20週)

希望の「望」と「夢」

長い間不妊治療をして、ようやく会いに来てくれたこの子は、私たち夫婦にとって希望であり夢のような存在でした。
名前を付けようと思っていた時に不意に頭に浮かんだ名前でした。

奏空(そら)虹輝(こうき)(双子の男の子・18週6日)

お空に帰すことが決まり、空関連の名前にして見守っていてねという気持ちで、兄は「空を奏でる」で「奏空」、弟は「兄の奏でる空に虹が光り輝く」で「虹輝」と名付けました。常に2人一緒のイメージにしました。

烈央(男の子・25週1日)

以前、流産したこともあり、とにかく強く健康に育ってほしいと願っていました。強そうな漢字を探してきて夫が画数等もバッチリな名前になるようにつけてくれました。

結咲(男の子・19週)

人との繋がりを大事にして周りを笑顔にできるような子になりますように。

悟飯(男の子・22週)

ドラゴンボールをふと見始めて、悟空の子供の悟飯が可愛くて優しい、頭の良い男の子だったので、そうなってほしいなというなんとなくの感覚です。

怜(女の子・25週)

ジェンダーレスで、海外でも呼びやすい名前にしたかったから。

さく(性別不明・15週6日)

3歳の娘がずっとつけたがっていた名前。さくちゃんがいい!と妊娠前からずっと言っていました。

結大(ゆうだい)(男の子・25週)

私が20歳頃から、将来子どもをもつことになったら、「結」という字を使いたいとずっと思っていました。人との結びつき、努力が実を結ぶなど、その字がもつ意味が好きなので。性別がわかるまでは男女どちらのパターンも漠然と考えていましたが、男の子だとわかり、いくつか候補を絞りました。その中でも結大は、人との結びつきを大切に、大きな心をもった人に育ってほしいという私達夫婦の願いにピッタリだと思い、決めました。

いちる(女の子・39週)

真実一路の一路からです。一路には、「寄り道をせず、まっすぐに」という意味がありますが、「寄り道しないですぐにお腹に戻っておいで」と送り出したら、本当に直ぐに戻ってきてくれました。

千里(せんり)(男の子・20週)

夫婦の好きな花が金木犀で(中国で千里香と言われているそうです)千里と名付けました。

はる(男の子・16週)

予定日は秋でしたが、春に生まれたから。呼びやすい名前がよかったのと漢字まで決めると悲しみが大きくなってしまいそうだから、あえてひらがなにしました。

玲斗(れいと)(男の子・27週)

玲→音が綺麗な、澄んだ、という意味で心が綺麗な人
斗→広大な夜空に浮かぶ北斗七星のように無限の可能性を秘めた人になってほしいという由来

凪紗(女の子・37週)

「凪」という字は波が穏やかになる、というような意味合いをもち、穏やかな子に育ってほしい。「紗」はパパが私の名前をひとつ入れたいということで凪紗になりました。

虹(女の子・17週)

妊活をしていたけれど中々授からず悶々としていたある日、空に虹がかかっているのを見て「なんかうまくいく気がする!」と思った周期に来てくれたのがお空の子でした。陽性反応が出て、やっぱりあの時の虹の子だ!と思って胎児ネームを「虹」とつけました。出産後も性別がわからなかったのとずっと胎児ネームで呼んでいたのでそのまま名前にしました。

桜佳(女の子・19週4日)

珍しく桜が長持ちした春に産まれた。兄も姉も名前の真ん中に「う」がつく。

愛理(女の子・39週6日)

名字を含めた姓名判断で一番良いものだったのでそうつけました。

幸希(男の子・20週)

妊娠中から死産後以降もたくさんの希望と幸せを運んできてくれたから。

千景(男の子・21週)

元々候補にあった名前の中から決めました。生きていたら、一緒に色んな場所に行って、いろいろな景色を見せてあげたかったなという思いを込めて名付けました。

結(女の子・18週)

上の子が漢字一文字なので揃えたく、またここまで命を紡いできてくれたので。

依灯(女の子・24週)

依(よりどころ)灯(あかり、ともしび)

切迫早産で入院中、毎日不安の中、モニターから聞こえる心音が心のよりどころでした。長年の不妊治療の末授かった子で希望の灯だったので依灯という名前を付けました。

瑚未(このみ)(女の子・21週)

8月生まれなので夏っぽい名前にしたく、珊瑚礁から瑚をとりました。珊瑚礁は綺麗な海にしかない希少な存在。我が子もとても綺麗で私たちにとって大切な存在。未は「未来」からとりました。未来永劫私たちの家族、という意味を込めて。

空翔(くうと)・虹莉(にこり)(男の子32週・女の子36週)

数字にできる名前がよく、910で空翔、251で虹莉にしました。広々としたお空を駆け回るという意味と旦那の「翔」という字をいれたいという希望で空翔。虹をかけてくれるように虹莉と名付けました。自然にまつわる名前、数字、色など色々と接点をつけました。

開(かい)(男の子・21週)

死産後退院の日、自宅への帰り道に車窓から見た満開の蓮の花から名前を考えました。小さな棺を抱いた状態で、悲しさや寂しさ・赤ちゃんへの申し訳なさなど様々な感情でぐちゃぐちゃになっていました。それでも、花はとても美しく見えたのを覚えています。

旭希(女の子・24週)

病気がわかった時から希望を捨ててほしくなくて「希」を使いたかった。朝日を見てみんなが思い出せるようにしたかった。
「あさき」という男の子でも女の子でも呼べそうな響きにした。(正しい性別は検査により産後1ヶ月までわからなかった)

悠永(男の子・32週)

悠は「悠久」永は「永遠」からで、ずっと一緒だよ忘れないよっていう思いを込めて夫婦で1文字ずつ考えました。

倖希(男の子・32週)

前回の時も死産でしたがその後すぐ妊娠できたこともあって、「倖」は思いがけない幸せという意味があり、希望をくれたので「希」をつけました。

名前を付けたことでの気持ちの変化

※類似の回答は文章をまとめました。表現等変えてある部分がありますことはご了承ください。

赤ちゃんへの気持ち

  • より愛着が湧いた。
  • 赤ちゃんの存在を誇らしく思えるようになった。
  • より近くに感じることができた。
  • 家族という感覚、自分たちの子どもという感覚が強くなった。

ご家族の気持ち

  • 生きている赤ちゃんと同じように接することができたし、接してもらえて嬉しかった。
  • 本当に子どもが産まれたんだなという実感が湧いた。
  • 名前を付けることで赤ちゃんがいたことを残せたような気持ちになった。
  • これからは名前で呼んで話しかけてあげることができるから嬉しかった。

名前について

  • 家族の戒名にも同じ字が使われており、運命を感じた。
  • とても気に入っている名前なので大切にしたい。
  • 名前を決めたことで命名書を書くことも出来た。
  • 納骨のときに名前をつけたことで戒名を付けてもらうこともできた。
  • 我が子にはピッタリな名前だと思った。

その他

  • 子どもに名前を付けることは当たり前だと思っているので特段変わりはない。
  • せっかくプレゼントできた名前を戸籍に残せないことが悲しかった。
  • 元々付ける予定の名前だったので変化はなかった。
  • 私たちの子どもなんだという意識や愛着が湧いたと同時にとんでもないことをしてしまったという絶望感。
  • 分からない。ただただ必死だった。

心の中でいつまでも一緒に

どの名前もご家族の想いがこもった名前でしたね。

一つとして同じ名前、由来はなく、お別れした赤ちゃんは、ご家族にとって大切な唯一無二の存在です。私たちの親が、願いをもって名前をプレゼントしてくれたように、赤ちゃんとお別れしたご家族も願いをもって付けた名前。きっとこの想いは赤ちゃんに届いているだろうと信じてやみません。

赤ちゃんとのお別れは本当に辛く悲しい出来事でしたが、きっと、心の中でいつまでもご家族と一緒にいるのではないでしょうか。

著者(取材・文=SORATOMOライター 秋空 かえで)


この記事はSORATOMO編集部が独自に調査し、編集したものです
記事の内容は2024年6月の情報で、現在と異なる場合があります