担当:村木まゆ
私は臨月で死産を経験し、産後休業をとりました。
退院してから火葬までの数日間は、ソファに座って外を眺めながら涙を流したり、後陣痛がひどくて床に倒れ込んで過ごしたりしました。
そしてスマホでひたすらに同じ経験をした方のSNSやブログを検索して読み漁っていました。見る専門だったSNSを「天使ママ」のアカウントに変え、自分の気持ちや出来事を記すようになりました。
自分の気持ちを吐き出したい欲が強かった私は、SNSで見つけたオンラインのお話会に何度も参加したり、近くでやっていた対面でのお話会に参加してみたり、ペリネイタル・ロスを専門としたカウンセリングを受けたりしました。
今考えてみると、いろんな方に自分の話をたくさんしてきたからか、自分の気持ちがかなり言語化できたように思います。
そしてその時にかけられた言葉のなかで、何が嬉しくて何が悲しかったのか気付くことで、自分の悲しみの根幹や本質はどこなのか、少しばかりですが知ることができたのかもしれません。
普段は人見知りで、気軽に参加するのが難しいのですが、あの時たくさんの方とお話をしてきてよかったなと思います。
外出すると、娘と同じころに生まれたであろう赤ちゃんやおなかの大きい妊婦さんを見かけて、涙でマスクをびしょびしょに濡らして帰宅することもあり、必要最低限しか家の外には出られませんでした。
本来であれば、授乳と育児で戻っていたであろう体重もなかなか戻らず、何を思ったのかボクササイズのゲームを始めました。毎日欠かさず30分程度、汗をしっかりかくほどにおこなっていました。産後なので本来は体を休めるべきなので、今思うと、完全に過活動でした。何かに集中する時間は現実から離れることができるので、無意識に求めていたのかもしれません。
産後休業のなかで一番苦痛だったのが、復職のことを考える時間でした。
どんな目で見られるだろう、どんな言葉をかけられるのだろう……と不安しかありませんでした。
会社に復職に関する相談の電話をした時に、個人的にショックを受けるような言葉をかけられ、SNSに泣きながら吐き出しました。ただ、その言葉がきっかけで、世間のペリネイタル・ロスの認知度を知り、理解を広めたいと現在の活動をするに至りました。
今振り返るといろいろなことがありましたが、その出来事すべてが何だかんだと言いながら現在の私に繋がっているんだなぁと思います。
みなさんはどんな産後休業を過ごしましたか?
SORATOMO編集部
赤ちゃんとのお別れの「その時」から「これから、ずっと」共に生きるをテーマにしたWEBメディア「SORATOMO」を運営する編集部。流産・死産・新生児死・乳児死などで赤ちゃんとお別れをしたママと周囲の方へ向けた、生きていくヒントとなる情報をお届けします。